DHAの効果と効率的な摂取方法で全身健康に

こんにちは。熊谷デンタルクリニックです。
6月22日はDHAの日です。健康生活を応援するために、水産食品企業のマルハニチロ株式会社が制定しました。
DHAは、6つのシス型の二重結合を含む22個の炭素鎖をもつカルボン酸の総称であることから、6月22日を記念日としています。
DHAは全身の健康に効果的ですが、口腔内の健康にも良いことをご存じでしょうか。今回は、DHA効果や摂取方法についてお話しします。
DHAとは?
DHAとは「ドコサヘキサエン酸」の略称で、オメガ3脂肪酸の一種です。
体内ではほとんどつくることができない必須脂肪酸であるため、食事から摂取する必要があります。
脳や目の網膜・心臓・胎盤・母乳などにDHAが多く含まれており、人が生きていくための大切な働きを担っています。
DHAの効果
DHAが身体やお口にうれしい効果をいくつかご紹介します。
認知機能低下の抑制効果
DHAは、脳の細胞膜や神経細胞にとって重要な成分です。
神経細胞の保護・炎症の抑制・シナプスの機能促進といった効果が期待できます。
継続的にDHAを摂取すると、加齢による短期記憶力の低下抑制に役立ちます。
血中の中性脂肪を下げる
中性脂肪は動脈硬化や心血管疾患のリスク要因のひとつです。
DHAの摂取は心血管系の健康をサポートする効果があると考えられています。
実際に1日に1本、DHA 0.85gを含有した「魚肉ソーセージ」を4週間摂取すると、中性脂肪が高脂血症範囲からほぼ正常範囲まで減少したという報告があります。
参照:マルハニチロ DHAのチカラ
DHAの歯への効果
DHAは、体内で抗炎症作用をもつ物質に変化し、炎症を抑える効果があり、歯周病の予防・改善や歯ぐきの健康維持に役立ちます。
細胞の修復を促し、炎症を抑える作用があるため、歯周病の原因となる炎症を軽減し、歯ぐきの健康をサポートする可能性があります。
DHAが不足するとどうなる?
DHAが不足すると、脳の機能の低下や、アレルギー発症のリスクが高まるなどさまざまな影響が考えられます。
口腔内への影響
DHAが不足すると抗炎症作用が弱まり、炎症が起こりやすくなります。
これにより、歯ぐきが腫れやすくなり、歯周病のリスクが高まる可能性があります。また、DHAは血液をサラサラにする効果もあるため、不足することにより、血流が悪化することも炎症を引き起こす要因となります。
DHAの摂取目安と豊富な食材
DHAの摂取目安と豊富に含まれている食材、そして効率的な摂取方法をご紹介します。
1日の摂取目安
18歳以降のDHAおよびEPAを含むオメガ3系脂肪酸の1日の食事摂取基準は次のとおりです。
※EPA(エイコサペンタエン酸)とはDHAと同じく、体内で生成されない必須脂肪酸のひとつ
- 18~49歳
男性:約2.0g
女性:約1.6g - 50~64歳
男性:約2.2g
女性:約1.9g - 65~74歳
男性:約2.2g
女性:約2.0g - 75歳以上
男性:約2.1g
女性:約1.8g
参照:厚生労働省 日本人の食事摂取基準2020年版
豊富な食材
DHAが豊富な食材は魚類です。
特に青魚であるマグロ・イワシ・アジ・サバなどに多く含まれており、他にもウナギ・サケなどにも含まれています。
効率的な摂取方法
魚を使った料理は汁を一緒に食べたり、魚の缶詰は汁ごと料理に利用することで効率的にDHAを摂ることができます。
魚が苦手な方は、エゴマ油やアマニ油といったα-リノレン酸を含む食品を摂るようにしましょう。α-リノレン酸は、体内でDHAやEPAに変換されます。
まとめ
DHAを含む栄養バランスの良い食生活は、全身や口腔内の健康を維持するために大切です。
また、当クリニックでは定期検診をはじめ、歯のブラッシング指導なども行なっています。歯に良い食事についてもアドバイスできますので、気になる方はお気軽にご相談ください。