「カチカチ噛んでください」は何のため?咬合紙の役割

こんにちは。熊谷デンタルクリニックです。
歯科医院で治療を受けている際に、「カチカチ噛んでください」といわれた経験はありませんか?
そのときに歯に当てられる薄いシートのようなもの、それが咬合紙(こうごうし)です。
咬合紙は、詰め物や被せ物の高さを確認したり、噛み合わせの調整を行うために使用されます。このシートを噛むと、強い力がかかった部分に色が付き、その結果をもとに歯の高さを微調整します。
咬合紙の役割とは?
咬合紙の主な役割は、噛み合わせの確認と調整です。以下のような場面で使用されます。
- 詰め物や被せ物の高さを確認する
- 歯の噛み合わせのバランスを見る
- 強く当たっている部分を削って調整する
歯に色が付いた部分を確認しながら、必要に応じて歯をわずかに削ることで、違和感のない自然な噛み合わせに整えていきます。
たった1ミクロンのズレも感知できる!?
口腔内はとても敏感で、1ミクロン(0.001mm)のわずかな噛み合わせのズレでも脳が感知するといわれています。そのため、ほんの少し高さが合わないだけで「違和感がある」「噛みにくい」と感じることがあります。
噛み合わせが悪いと、次のような影響を引き起こす可能性があります。
- 歯ぐきや顎への負担が増える
- 頭痛や肩こりの原因になる
- 消化不良を引き起こす
私たちの体は、食べ物をしっかり噛むことで消化を助け、健康を維持しています。噛み合わせが悪いと、食べ物を十分に噛み砕くことができず、胃腸に負担を掛けることもあるのです。
普段の噛み癖や食いしばりにも要注意
噛み合わせのズレは、治療後の調整だけでなく、普段の噛み癖や食いしばりによっても生じることがあります。
- 片側ばかりで噛む癖がある
- 無意識のうちに歯を強く食いしばっている
- 寝ている間に歯ぎしりをしている
このような習慣が続くと、噛み合わせが少しずつ変わり、顎や歯ぐきに負担が掛かることがあります。
「なんとなく噛みにくい」「違和感がある」と感じたら、そのままにせず、お気軽にご相談ください。当クリニックでは、咬合紙を使って噛み合わせの状態をしっかり確認し、必要に応じた調整を行います。
まとめ
次回、歯科医院で「カチカチ噛んでください」といわれたら、今回ご紹介した咬合紙のことを思い出してみてください。しっかりと噛み合わせを確認しながら、「違和感がないか」を意識することが大切です。
噛み合わせのバランスを整えて、毎日の食事を快適に楽しみましょう。