季節の変わり目に注意したい「生活不活発病」とお口の健康

こんにちは。熊谷デンタルクリニックです。
9月は、夏の暑さから秋の涼しさへと移り変わる季節です。この時期は台風や長雨が多く、外出する機会が減りやすくなります。外出の機会が減ると体を動かす時間も少なくなり、知らないうちに筋力や体力が低下してしまうことがあります。
こうした生活の変化によって起こるのが「生活不活発病」です。
今回は、この生活不活発病と、お口の健康との関係についてお話しします。
「生活不活発病」とは?
生活不活発病は、災害や気候、生活環境の変化などがきっかけで活動量が減り、「動かない生活」が続くことで全身の機能が低下する病気です。
体を動かさない時間が長くなると、筋力や体力だけでなく、咀嚼(そしゃく)や飲み込み、会話などのお口の機能も衰えてしまいます。このお口の機能低下は「オーラルフレイル」と呼ばれ、放っておくと栄養状態の悪化や、さらに活動量が減るという悪循環につながります。
悪循環の流れ
生活不活発病は、ちょっとしたきっかけから活動量が減り、悪循環に陥ってしまいます。
- 災害や気候、体調不良、生活環境の変化などがきっかけで、外出や運動の機会が減り、体を動かさなくなる
- 体を動かさないことで、食欲が落ちたり、噛む回数が減ってしまう
- その結果、お口の筋力や全身の栄養状態が低下する
- さらに体力や気力が低下し、ますます動かなくなる
予防のポイント
生活不活発病やオーラルフレイルを防ぐためには、日常のちょっとした工夫が大切です。
- 座って過ごす時間を減らし、立ったり歩いたりする時間を増やす
- 軽い散歩やストレッチを習慣にする
- 食事はよく噛んで味わう
- 会話の機会を増やす(お口の筋トレ)
- 唾液腺マッサージや発声練習(パ・タ・カ・ラ体操など)を行う
早めのチェックが安心
「最近、食べにくくなった」「むせやすくなった」「会話がしにくい」と感じることがあれば、それはオーラルフレイルのサインかもしれません。
当クリニックでは、お口の筋力を保つためのアドバイスも行なっています。
外出する機会が減った後などに、お口の力が弱くなったと感じた場合は、ぜひ早めにご相談ください。
生活不活発病もオーラルフレイルも、早めの対応がとても大切です。季節の変わりめだからこそ、体とお口の両方の健康を守っていきましょう。